イジワルCIOに
甘くつかまえられました
【本体639円+税】

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●著:天ヶ森 雀
●イラスト:ゴゴちゃん
●発売元:三交社
●発行元:メディアソフト
●ISBN:978-4-8155-2005-2
●発売日:2018/06/25

なんで、そんなに可愛いんだよっ


OLの千歳揺花はひょんなことから自社のCEOと食事をすることに。祖母が認める結婚相手を得ようと下心満載で臨んだが、そこには不機嫌顔のCIO(最高情報責任者)・九嶋湊も同席していた。飲み過ぎて湊に送られた揺花は、処女なのに男性慣れしたふりをしたばかりに彼に抱かれてしまう。「認めろよ。気持ちイイんだろ?」硬そうに見えて女性の扱いがうまい湊に翻弄される揺花。忘れようとするも、彼はその後も構ってきて!?




「これっぽっちのキスで終わりだなんて言わないわよね?」
そのままぺろりと唇を舐めた。さっきのキスで口紅はとっくに剥げているだろうが、口紅なんて塗らなくても揺花の唇は充分瑞々しく紅い。
「言ってる意味が分かってるのか?」
押し殺した声にゾクゾクした。この男に食べられたいと、本能が欲していた。
「後から無理矢理ヤられたとか言われても責任とらねえぞ?」
「言わないわよ。ちゃんと満足させてくれたらね」
欧米ドラマに出てくるプレイガールのようなセリフがするりと出てくる。
「あ、でも避妊はちゃんとしてよね。責任なんてこっちも迫りたくないし」
「………」
九嶋の目に逡巡が見える。迷っているのだ。
一方、揺花の頭の中の一部は完全にパニックだった。
(何言ってるの! ヤバい! ヤバいってば! そもそも処女だってわかったところで驚愕するかどうかなんてわからないじゃん! ってかこのまま流されたら、この男が初めての男になっちゃうし! 今なら間に合うかも! 社長だって無理強いはしない男だって言ってたし!)
「わかった」
けれど九嶋の静かな声が、揺花の中にあった混乱する理性と抵抗を吹き消した。
九嶋は襟元のネクタイを緩めると、するりと抜き取って床に落とし、ワイシャツのボタンを外し始める。その姿がエロティックで、揺花の喉がゴクリとなった。
眼鏡を外した時点で薄々気付いていたが、九嶋もよくよく見れば綺麗な男だった。人を刺すような切れ長な目、真っすぐ通った鼻梁、頬骨が目立つシャープな顎のライン。揺花を貪った唇は薄く、形がいい。
思わずうっとり見惚れていると、冷めた声で「脱がないのか?」とバカにするように言われた。
(普通は脱がせてくれるんじゃないの!? こっちは初めてなのに!)
もっとも恋人同士なわけではないから、甘やかす必要はないということか。
躊躇いと恥ずかしさを押し隠し、揺花は着ていたブラウスを脱いでスカートを床に落とす。
大丈夫。今日の服は皺になりにくい素材だし下着も慎重に選んだものだ。決してこの男に見せるためではなかったけれど。
キャミソールの下にショーツとブラだけの姿になって、これ以上さすがにどうしようかと躊躇う揺花の手を九嶋が止めた。揺花の下着姿に九嶋が反応しているのを見て、満足感と恐怖と奇妙な高揚感がないまぜになる。
「……エロい体してるな……」
上擦った声は欲情している証拠だろう。
その姿に嫌悪感を感じないのが不思議だった。
昔は人に見られるのが嫌で嫌でしょうがなかった。ブラのカップはEの70が少しきつい。ハーフカップの可愛いデザインが着られたのは小学校高学年の内だけで、中学校を卒業する頃にはフルカップじゃないと収まらず、男子生徒ばかりか教師からもいやらしい目で見られたことがある。目立つ外見が嫌でわざと胸を締め付け、地味な格好をしていたこともあった。
今は開き直って普通にメイクやおしゃれもできるようになったが、それでも男たちの下品な視線を感じると背中に怖気が走った。
それなのに、九嶋にその嫌悪感が湧かないのはなぜだろう。むしろ、彼の声を聞くことで興奮している揺花がいた。
「あとは……九嶋さんが脱がせて……」
なけなしの勇気でそう言った。単純に自分ではこれ以上とても無理だと思ったからだが、泣きそうな声は却って九嶋を煽ることになった。
「あ……っ」
キスをしながらベッドに押し倒される。背中に回された手で簡単にブラのホックは外れた。
このひと本当に慣れてる。その事を激しく痛感する。
女に慣れてないとかモテなさそうとか、見当違いもいいところだった。
いやそもそも女にモテない男があんな濃厚なキスができる筈もないだろう。ただでさえ経験値の浅い揺花を散々翻弄するキスだった。
ブラだけが上にずらされ、キャミソールの薄い生地越しに、胸を鷲掴みにされて揉みくちゃにされる。
「は……ぁんっ」
信じられないほど甘い喘ぎ声が漏れた。
「くそ……っ」
九嶋の余裕のない舌打ちが聞こえたかと思うと、キャミソールも胸の上まで捲り上げられる。胸を絞るように持ち上げられると、右側の乳房の先端に九嶋が吸い付いた。
「あぁあぁあああっ」
直接的な刺激に、腰が跳ねそうになった。
九嶋の唇は一旦乳首から離れると、舌先だけでツンツンつつき、再びきつく巻き付いてくる。
一方、左の先端も指先でくりくりと捏ねくり回された。
「や、だめ、はぁあ……んっ」
あまりの気持ちよさに、揺花の喘ぎは止まらなくなる。
「ほら、わかるだろ? こんなに気持ちよさそうに紅く尖ってる……」
彼のいたぶるような声に思わず見下ろすと、確かに揺花の胸はいやらしく揺れ、今まで見たことのないほど紅く色づいていた。しかも九嶋の唾液に濡れて、てらてらと光っている。淫靡なことこの上ない。
「九嶋さん、やだ、もう……ぁんっ」
ダメだ、やっぱり。これ以上はとてもできない。
そう思うのに制止の声は出ず、今度は反対側の胸をねぶられた。それから乳房のあちこちにキスを落としていく。
ちゅ、ちゅ。耳を犯すリップノイズが、更に揺花の脳を刺激する。
「全部脱ごうか」
九嶋はさらりとそう言って、揺花のブラとキャミソールを頭から抜き取った。そうしてあらわになった首筋にも唇と舌を滑らせる。くすぐったい。
「肌、綺麗だな……」
耳元で囁かれ、脳が溶けそうになった。そのまま耳の中に舌を差し込まれ、耳朶を甘噛みされた。
「や、んっ、んふ……ぅん」
「耳、弱いんだ」
知らない。こんな風に舐められるのは初めてだ。
涙目のまま黙っていると、甘い口付けで唇を塞がれた。
とろとろと唾液が絡み、甘やかすようなキスに、揺花の意識が遠くなる。九嶋のキスは恐ろしいほど気持ちがいい。
男の熱い手のひらはその間にも勤勉に揺花の胸を愛撫していた。零れそうな大きさの果実を両手で揉みしだいては、指先で固くなった先端を摘まんだり転がしたりする。その度に揺花は愉悦の声を漏らし、足の間で何かがとろりと溢れるのが分かった。

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