溺愛の鎖
大富豪と買われた令嬢
【本体685円+税】

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●著:水島 忍
●イラスト:緒花
●発売元:三交社
●発行元:メディアソフト
●ISBN:978-4-8155-2012-0
●発売日:2018/09/25

君には着飾ってもらいたい。私の愛人として

亡父の借金に苦しむ侯爵令嬢マリオンは、母が邸から追われるのを防ぐため、大富豪ディーンの愛人となる。喪中にもかかわらず、着飾って舞踏会に同伴させられた上に、純潔を奪われるマリオン。「優しくする。すべて私に任せるんだ」控えめで優美な彼女にディーンは次第にのめり込み、マリオンも彼が時折見せる優しさに惹かれていく。避暑地で思いがけず幸せな一時を過ごした二人だが、外国に住むマリオンの従兄が侯爵家を救いに現れ!?




二度目だから……一度経験しているからと思っていたが、その衝撃は最初のときとまったく変わらなかった。
舌が触れ合い、絡めとられる。荒々しいと思ったが、それでもよかった。その荒々しさが、まるで待ちきれなくてキスをしたように思えたからだ。
マリオン自身も、彼にキスされたくてたまらなかった。結局のところ、どんなに否定してみても、それが真実なのだ。
ずっと……。
彼のことを意識していた。彼の身体、顔、唇が気になって仕方なかった。
いつの間にか、キスに熱く応えていた。そうせずにはいられなかったから。情熱に押し流されるように、マリオンは彼の背中に手を回した。
もっと……もっと。
キスをして。抱き締めて。
だが、唐突に身体が離された。ガッカリしたが、すぐに抱き上げられて、ベッドに運ばれる。
静かにベッドに下ろされて、彼をうっとりと見上げた。精悍な顔がマリオンを見下ろしている。
彼は薄っすら笑うと、上着とベストを脱ぎ捨てた。そして、クラヴァットを解き、シャツのボタンをいくつか外す。シャツから少し覗いた肌を見て、何故だかドキドキしてしまう。
今の自分はとても淫らだ。結婚もしていないのに、彼がシャツを脱いだところを見たいと思った。彼の筋肉がどんなふうについているのか、見てみたいと思ってしまったのだ。
恥ずかしいのに、胸が高鳴る。
マリオンは自分がおかしくなっていることを自覚していた。そもそもナイトドレス一枚しか身に着けていない状態で、こうして男性と二人きりでいるのだ。
しかも、ベッドで横たわっていて、その男性を見つめている。
ディーンはマリオンの額に手を当て、撫で上げた。
「ずっと想像していた。君の長い髪がこんなふうにシーツの上に広がっているところを」
「そ、そうなの……?」
「ああ、そうだ。夢にまで見たよ」
彼はマリオンの頬を両手で包んだ。それから両方の掌を同時に下のほうに移動させていく。まるで身体の線をなぞるように。
首、肩、腕。それから、ナイトドレスの上から両方の乳房にそっと触れられて、ドキッとする。
マリオンは思わず息を呑んだ。
「や……っ」
「嫌じゃないと思う」
冷静な声でそう囁くと、彼は乳房の柔らかさを味わうみたいに、優しい手つきで揉んでいく。最初はただ困惑していたマリオンだったが、やがてなんとも言えないくらい身体の内側から衝動を感じるようになった。
なんだか身体がムズムズしてくる。
ああ、なんなの、これは……?
マリオンが自分の反応に戸惑っていると、彼は親指の腹で乳首を探り当てて、撫でていく。
「や、やだ……っ」
「嫌だと言ってもする。……ほら、本当は気持ちがいいんだろう?」
彼の言うとおり、乳首はとても敏感になっている。彼の指で刺激されればされるほど、快感は増してくるのだ。
「素直になるんだ。……今、どう思っている?」
「気持ち……いいの……」
マリオンは自分でそう言ってみて、とても楽になったのを感じた。
嘘をついたり、ごまかすよりも、素直になったほうがずっといいのだ。
彼が手を離すと、すっかり敏感になった乳首がナイトドレスの上からでもはっきりと判るほど突き出していた。
「さあ、これはもういいだろう?」
彼はナイトドレスの胸元にあったいくつかのリボンを解いていく。すると、襟ぐりが大きく開き、彼はそのままそれを下に引き下ろしていった。
今、自分は何も着ていない。生まれたままの姿になっている。
マリオンは思わず息を鋭く吸いながら、目をきつく閉じた。
見たくない。見なければ、この現実を忘れられるかもしれない。
「どうして目を閉じるんだ?」
「だって……恥ずかしいから」
「恥ずかしくなんかないさ。目を開けて……よく見るんだ」
彼はどうしてそんなことを言うのだろう。けれども、彼の言うとおりにしてみた。シーツの上に裸の娘が横たわっていて、なんだか妙になまめかしい感じがした。
「わたしの裸……」
「ああ。信じられないくらい美しいよ」
マリオンはぱっと顔を赤らめた。
「本当に?」
「証明してみせてもいい」
どうやって証明できるというのだろう。そう思ったとき、彼は身を屈めて、胸にキスをしてきた。
マリオンは息を呑んだ。
こんな行為は当たり前のことなの?
自分の知識では、結婚した男女はベッドを共にすると聞いた。その際、どうやら裸になるらしいというところまでだ。
結婚してないから……なのかしら。
これは特別なこと?
彼はマリオンの肌に唇をつけ、舌を這わせている。それはとても優しく丁寧で、まるで敬意を持っているように見えた。
これが証明なのかもしれない。美しいと本気で思っているから、敬意を持ってキスをしてくれているのだ。
「わ、判ったわ。もういい……」
もうやめていいと言うつもりだったが、彼はやめずに、乳首を舐めてきた。
「やぁ……ぁっ」

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