結婚注意!
美麗CEOは危険な香り
【本体694円+税】

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●著:斎王ことり
●イラスト:森原八鹿
●発売元:三交社
●発行元:メディアソフト
●ISBN:978-4-8155-2025-0
●発売日:2019/2/25

俺の恋人だ。何でもいうことを聞くだろう?

向坂ユオリは、ある日、ヤクザらしき美貌の男、大徳寺悠の頭上にブラジャーを落としてしまう。女性アレルギーだという大徳寺は、ユオリに触れられても平気なことを訝しみ、豪華な自宅に連れてきて家政婦をしろと命じる。彼に触れたとき汚したスーツの弁償代が払えず、甘んじて引き受けるユオリ。尊大な態度ながらも大徳寺は優しく彼女に触れてくる。「もっと俺を求めろ。欲しいと願え」魅入られたように彼に逆らえないユオリは!?




「ブラジャー……」
「ブラジャーですね」
「若君。そのようなもの。危険です。毒がしみこんでいるかもしれません」
一人の背の高い黒服の男がいう。
(毒?)
ユオリは頭の中で、彼らが何をいおうとしているのか、必死に読み解こうとしている。
「首領!」
(今、犲麥劉瓩辰討い辰拭 犲齋瓩砲靴蹇↓犲麥劉瓩砲靴蹇普通はいわないわよね。特別な人のようだけど、でも犲麥劉瓩辰堂拭 名字? それともあだ名?)
「香川。その娘を……離してやれ」
「ですが」
「離せ」
部下に対する脅しの声。
威圧的に男が言うと、ユオリの後頭部はふっと重圧から解き放たれた。
顔をおずおずと上げると、眼の前にあの白いスーツの男がいる。
見上げるばかりの長身。白いスーツに黒いシャツ。光の加減で緑から紫に偏光する、ドットの入ったネクタイ。
額に斜めに掛かる艶めく黒髪。
高い鼻梁に、少々不機嫌そうに曲がった唇は厚い。引き締まった目元と眉。すんなりした輪郭線が描き出すとても美しい顔が、ユオリを睥睨している。
大きな片手に大きなカサブランカの花束を持ち、もう片手に、黒いブラジャーを持っている。
「え……」
長い指がつまんでぶら下げているのは、確かにユオリのブラジャーだ。
「そ、それ……! どうして……。あの、か、返してください……」
ユオリがとっさに手を伸ばすと、男はブラジャーをひょいと上げて、奪われまいとする。
ユオリは立ち上がって、さらに手を伸ばす。
男は身をよじり、ユオリの手から逃れようとした。が、ユオリはあきらめず、こわばった足で男の手に飛びつこうとする。だが、かわされたせいで、ギミックの壊れた歩行人形のように、不自然に男の身体に倒れこんでしまった。
「――ッ!」
伸ばした手が白いスーツの男の胸に当たり、もう片方の手は彼の腕を掴む。
ユオリの顔は彼のスーツにめり込んだ。
「――!」
倒れかかるとき、白いスーツの犲齋瓩良従陲凍り付くのが見えた。
先ほどまで軽快に腕を振り、ユオリの手をかわしていた俊敏さが奪われたように、彼の身体はこわばり、そしてそのまま後方に倒れ込んだ。
「――若君……ッ!」
「首領……!」
周囲の黒服の男たちの顔も引きつる。
「おまえ……」
先ほどユオリの頭を押さえつけていた男がうなりながら、またつかみかかってきた。
「おまえ……若君に何を!」
うなりながらユオリの身体をまさぐってくる。
「きゃ、や……やめて……」
恐ろしい剣幕で、ユオリは満足に声も出ない。
「どこの組のものだ。え?」
ほかの男もユオリにつかみかかり、ユオリの身体を地面に押し倒し、後ろ手に縛り上げようとさえしてくる。
だが、それも白いスーツの男の制止によって、押しとどめられた。
「待て」
「ですが、若君に女が……女が……触って……」
濃いサングラスをしているがたいのいい男たちが、一様にユオリを見て固まっているのには、なにかわけがありそうだ。
「いや。このものは……女じゃないだろう」
「え……」
驚いたのはユオリだった。
なんて失礼な男だろう。
麗しい顔立ちをしていても、初対面の女性に対して真っ向からいう言葉ではない。
「あの……私……」
「若君。こいつは若君におかしな布を絡ませ、毒物を付着させようとした疑いがあるんですよ? しかも、今だってもしかしたらドスで、若君を狙っていたかもしれないんです」
「――大丈夫だ……」
白いスーツの犲齋瓩蓮▲罐リの両手を掴んで、そして顔を仰向けさせた。
「おまえ……女じゃないよな。そうだろう?」
ユオリは、怒っていいのか、おびえていいのかわからず、ただ固まった身体を必死に動かし、首を横に振る。
「おまえが女であるはずがない。女装でもしているのか? そうなんだな?」
男は重ねて失礼なことをいってくる。
だが、その声は、まるで悪魔のように魅力的で、見下ろすまなざしは、凶器のように鋭かった。
「ど、どう……して……そんな……こと……断定……するんですか」
「この俺に触れて無事でいられたのがおまえだけだからだ」
「――ッ」
よく意味がわからなかった。そんなことを言われたのは初めてだ。
というか、女だったら無事でいられなかった。という解釈でいいのだろうか。
この男に触れる女性は、周囲にいる黒服たちにたちどころに消されてしまうのだろうか。
殴られて、闇へ葬り去られてしまう? それは、その手法ならおそらく間違いない。やくざだ。でもこの男のダンディな出で立ちからするとマフィアだろうか。
そして今、この鋭い目の中に、一瞬青い閃光が走った。
殺気の感じられる視線。
容赦なくユオリの手首を重ねて掴んでいる長い指は、一見してとても美しい。けれど、いつもは引き金でも引いているのだろうか。節々が硬く感じられる。
「すみません……あの、離してください……私、その、あなたが手にしているものを……返していただきたいだけで……。ほかに他意はございません……ので」
どうして、下着を取り返したいと思っているだけで、女スパイと間違われなくてはいけないのだろう。この人たちは何かおかしい。誰かと勘違いしてないだろうか。
そうでなければ、スウェット姿の二十七歳OLを女アサシンと思うわけがない。殺し屋のはずがない。
「私、普通の……会社員です。あ、クビになってしまいましたが、普通の、何でもない、一般市民です。ですから……あなた方に出会ったことも誰にも言いませんから」
そうだ。思えば、どうしてこんな何もない地味な住宅街に、映画の中から抜け出たような男たちがいるのだろう。
「そうか? 別に言ってもかまわない」
犲麥劉瓩噺討个譴訝砲蓮△泙襪派のようにユオリに手を伸ばし、スウェットの胸元をめくりあげた。
「ひ」
ユオリが悲鳴を上げる間もなかった。白い素肌が太陽の下に照らされて、胸の膨らみがわずかに見える。
「――男だ」
(なんですって?)

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2019/6/25
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2019/5/25
電子書籍ガブリエラ文庫プラス
2月期3作品販売お知らせ


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2/『御曹司は新米ママに二度求愛する 幸せ家族のこしらえ方』麻生ミカリ・イラスト/ゆえこ
3/『結婚注意! 美麗CEOは危険な香り』斎王ことり・イラスト/森原八鹿

2019/2/25に発行しました、現代物TLレーベル・ガブリエラ文庫プラス3作品の各電子書籍ストアでの販売が5/25頃より順次スタート致します。

ガブリエラ文庫プラスはKindle版・Renta!版・楽天Kobo版・Yahoo!ブックストア版等々にてご購入できます。この機会にぜひご愛読ください。


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