完璧CEOの正体は悪魔でした
溺愛トラップに
翻弄されています!
【本体685円+税】

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●著:天ヶ森雀
●イラスト:敷城こなつ
●発売元:三交社
●発行元:メディアソフト
●ISBN:978-4-8155-2029-8
●発売日:2019/4/25

可愛いな。震えながら、誘ってるみたいだ

IT企業に勤める園江恵美は、超イケメンCEОの鷹司修也が往来で美女に叩かれるところを目撃してしまう。翌週、突然彼の秘書に抜擢された恵美は、戸惑いながらも慣れない仕事に取り組むことに。社運を懸けたプロジェクトが成功した夜、吸い寄せられるように惹かれあい、ふたりは一夜を共にした。「君が秘書の姿で現れたときから犯したくて仕方なかった」誠実な修也に惹かれつつも過去の辛い体験から恋愛に踏み込めない恵美は!?




「あ、やぁん、はぁ、はぁ……」
どんな顔をして打ち上げを乗り切ったのか、園江はもう覚えていない。鷹司がいつもの悠然とした態度で皆の間を泳いでいたのは覚えているのだが。
「や、ダメ……ん、……っ」
その後、人目を避けて園江は鷹司の車に乗り、彼のマンションへと連れて行かれた。
車から降りると指を絡める形で繋がれ、玄関に入った途端、待ちかねたようにキスが再開された。口腔内を犯され、耳の中に舌を差し込まれ、気持ち良さにゾクゾクと背中が疼いた。
壁に押し付けられ、性急にスーツの上着を脱がされて、白いブラウスの上から胸を揉まれる。
少し痛いくらいの刺激が却って園江の体を煽り立てていた。
「あ、はぁ……ここじゃダメ………」
まだ靴も脱いでいない。
意識を朦朧とさせながら囁くと、鷹司は園江の背中と膝裏に腕を差し込んで抱き上げる。
「きゃっ」
「暴れると危ないよ?」
少し余裕のない声でそう言われたが、彼の逞しい腕は園江の華奢な体など軽々と持ち上げていて、小さな子供か子猫にでもなった気分になる。
学生時代にアメリカンフットボールをやっていたという鷹司の体は、スーツを着ているときは着やせしてあまり目立たないが、がっしりと筋肉がついて逞しかった。
廊下の一番奥にある寝室は、鷹司が入ると自動で点灯する。彼は園江を優しくベッドの上に横たわらせると、彼女の靴を脱がせ、自分が着ていたものも手早く脱ぎ捨てた。
見事に引き締まった、逆三角形の体躯に目が釘付けになる。野生の獣が持つような、しなやかな筋肉の美しさだった。
これから彼に食べられるのだ。
理屈ではない、圧倒的な強者への畏怖と期待が、園江の胸を震わせる。
園江は上体を起こして自らブラウスを脱ぎ、タイトスカートを床に落として下着姿になると、鷹司に手を差し伸べた。まるで儀式のように鷹司はその手を取り口付ける。
彼に口付けられた手の甲や平がぴりぴりと痺れる感触に溺れた。
鷹司は園江の後頭部に手を回して髪をまとめていたバレッタを外すと、そっと押し倒し、彼女の上に重なる。彼は園江の手を彼女の頭の脇に縫い付けると、白い首筋に歯を立てた。
「ひゃ……っ」
甘噛みされて泣きそうな声を出すと、今度は噛んだ場所を唇と舌で愛撫された。
ねっとりとした舌に舐められ、唇で強く吸われ、それだけで下腹が疼く。
ベッドには下ろしたセミロングの髪が広がっていて、背徳的な解放感に包まれる。
今は自由だ。そして彼が欲しい。
鷹司の手が無遠慮にシルクのキャミソールを捲り上げ、ブラのフロントホックを外した。
紅く染まった先端が彼の眼前に迫り、園江は恥ずかしさに頬を染める。
「眼鏡は外す? それともそのままで?」
「あ」
聞かれて、園江は眼鏡を外してベッドサイドに置いた。眼鏡を外すと視界が半減する。その分、感覚が研ぎ澄まされていく。園江はこれからの期待に睫毛を震わせた。
「可愛いな。震えながら、誘ってるみたいだ」
鷹司は襲撃者の笑みでそう言うと、やわやわと胸を愛撫し始めた。
「あ、鷹司、さん……ふ」
気持ちよさに声も震える。優しい手の動きが官能を呼び起こし、皮膚の感度が高まっていく。
「ねえ、知ってた?」
「はい?」
「本当はね、君が秘書の姿で現れたときから……犯したくて仕方なかった」
「!」
「きっちり着込んだスーツを脱がし、真っ白なブラウスのボタンを外してこの可愛い胸を晒させ、僕の上に跨らせて啼かせたらどんな感じだろうって思ってたんだ」
「や、うそ……」
彼がそんな風に自分を見ていたなんて、思いもしなかった。
普通に言われれば噴飯物のセリフが、彼の声を通すと媚薬のように耳に溶ける。沁み込んだ声は甘く園江の脳を犯していく。
「あの、私も―」
「本当に? あんなに素っ気なかったのに」
「だってそれは………仕事を覚える方が最優先だったから……ひゃん!」
胸の先端を摘ままれて、強い快感に喉が震える。
「そうだね。あまりに君が必死だったから手を出せなかった。そして君はやり遂げた。あんなに強い意志を持って働く女性を見るのは久しぶりだったよ。それに……」
「それに……?」
園江は官能に溶けた脳で、必死に彼の言葉を追う。
「もし最初から君が僕に落ちていたら……こんなに夢中にはならなかったな」
(夢中? 彼が私に? なんで?)
思いもかけない言葉に、園江は有頂天になる。……もっとも。彼は知っていたのだ。園江が彼に惹かれていることを。そしてそれに必死で抗っていたことも。
「……酷い人」
園江は鷹司をねめつけた。
「知ってる」
鷹司は悪びれもせず答える。
「でもずっと頑なに僕を見ようとしなかった君が、いきなり距離を詰めてきたんだ。しかもあんな潤んだ目で。僕の理性が崩壊したっておかしくないだろう?」
「…………!」
なるほど、女性との噂が多いだけあって、その辺りは手馴れた答えだった。
何かを言い返す間もなく何度目かのキスをされる。それだけでそれ以上責める気を失った。
気持ちいい。もっとしたい。彼に触れたい。触れてほしい。
園江は自ら彼の手を自分の胸に導いた。
「お願い、もっと、強く……」
キスの合間にそう言うと、「こう?」と鷹司は固く尖った先端を更に弄り始める。両手の人差し指と親指で摘まみながら、ぎゅっと強く押し潰した。
「ふぁっ、あ、あぁ、はぁん……っ」
強くなった刺激に、鼻にかかった喘ぎ声が止まらなくなる。鷹司の弄り方は強弱を変え、擽ったり強く摘まんだりして園江を乱れさせる。
「すごく、感度がいい……、じゃあ、これは?」
鷹司は嬉しそうにそう呟くと、熟れ切った赤い実に顔を近づけて強く吸った。
「はぁああああんんんん……っ!」
濡れた粘膜に包まれ、目の前に火花が散ったような激しさで吸われた。
鷹司は更に舌を巻き付けたり、先端をころころ転がしたりして園江を狂わせる。
「や、鷹司さん、ダメ、気持ちい……っ」

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