一途なCEOは
2度目の初恋を逃がさない
【本体685円+税】

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●著:加地アヤメ
●イラスト:緒花
●発売元:三交社
●発行元:メディアソフト
●ISBN:978-4-8155-2042-7
●発売日:2019/10/25

君じゃなきゃだめだから

砂子十茂はアパートの隣人に言い寄られ悩んでいたところ、相談した友人に彼氏が居ることにすればいいと、高校時代の同級生、楠木現を紹介される。彼は十茂の初めての相手だった。すれ違いで別れた彼との再会に十茂はドキドキしっぱなし。今はCEОだというエリートの楠木は、彼氏役を進んで引き受け、甘く誘惑してくる。「ずっとこうしたかった」情熱的に抱かれ愛を囁かれた夜。また彼を好きになってもいいのかと十茂は戸惑い!?




「じゃあ練習。現、って呼んでごらん?」
「ええっ? 今?」
「うん」
そう言って彼は、私が名前を呼ぶのをじっと待っている。
――これは……言わないとダメな流れ……
照れるけど仕方ない、と彼の目を見つめる。
「……現」
楠木君呼びが染みついているので、名前で呼ぶのはどこか変な感じがする。
だけど名を呼ぶと、彼は嬉しそうに頬を緩ませ、私の体を自分に引き寄せた。
「十茂……」
噛みしめるように私の名前を呟くと、絡みつく腕に力が籠もった。
「げ……現?」
「好きだ。ずっとずっと……十茂が好きだ」
ずっとずっと。
その言葉の裏側をさっき知ったばかり。だからよけいに言葉に重みを感じたし、嬉しかった。
「私も、現が好きだよ。ずっと……」
正直、もう会うことはないだろうと思ってたし、新しい恋をするべきだとも思った。でも、全然できなかった。
それはきっと、将来こういうことが待っているからだったのかな、と今なら思える。
現の胸に額をぴったりつけて温もりに酔いしれていると、彼の手が、私の顎に添えられ、くいっと顔を上向きにされる。
――あ……
キスされる、と思ったそのときには、もう唇を奪われていた。
「ん……」
生温かい舌が、くちゅ、と音を立てて私の口腔に入ってきた。その舌は、奥に引っ込んでいた私の舌を誘い出し絡め取る。
「ふ……、ん……っ……」
キスなんて、この前のデートの帰りに現にされるまで十年間していなかった私。さすがに慣れていなくて、どうしたらいいかわからなくて体が石のように固まってしまう。
――ど、どうしたらいいの……、こんなときって……
経験値の無さに泣きそうになってくる。だけど、そんな私に気がついたのか、現が唇を一旦離し、私の目を見つめてくる。
「……いいよ、十茂は何もしなくて。ただ、感じてくれてるだけでいい」
「……ん……」
言われてすぐにこくん、と頷くと、また現に唇を塞がれた。そして今度はそれだけでなく、私の服の裾から手を差し込み、その手はするすると肌を滑りブラジャーごと胸の膨らみを覆う。
「あ」
「……触られるの、いや?」
「い……いやじゃない、よ……」
「じゃあ、触りたい」
私がうん、といって頷くと、乳房を遠慮がちに覆っていた彼の指に力が入り、ゆっくりと乳房を揉み込んでいく。
その触り方がまだぎこちないせいか、ちょっともどかしい。
「十年前も思ったけど、すごく柔らかい……強く掴んだら壊れてしまいそう」
「そ、そうかな……」
十年前に彼がどんな風に私に触れたかなんて、今となってはあまり細かく覚えていない。
でも、昔も私の事を壊れ物を扱うように大事にしてくれたことだけは、ちゃんと記憶に残っている。
――もっと……もっと、触ってほしい……
ドキドキと大きくなる胸の音が彼にも聞こえているのでは無いか。そればかりが気になった。
「……もっと、直に触れたい」
私の耳元に顔を寄せこそっと呟くと、現は私の服を胸の上までたくし上げ、乳房を覆っていたブラジャーの生地を指でずらし先端を露出させる。
急に外気に触れ、胸の先端が徐々に尖り出す。その様子をじっと眺めていた現が、上体を屈めて先端をゆっくりと口に含んだ。
「っ、んっ……」
ざらっとした舌の感触が胸の先からピリッと電気のように走り、体が震えた。
それに気がついた現が、一旦私を窺うようにちらっとこっちを見る。でもすぐ、視線を胸に戻し、何度も乳首に舌を這わせる。
「……ん、んんっ……」
「気持ちいい? じゃあ……これは?」
今度は乳首を口に含み、口の中で飴玉のようにしゃぶられる。時折強く吸い上げられると、強い刺激に襲われて、背中が勝手に反ってしまう。
「ああ、んっ……!!」
自分の口からあまり聞いたことがない嬌声が漏れ、つい手で口を押さえた。
――やだ、声が出ちゃう……!!
隣の部屋に隣人がいるかもしれない。だからこんな声出したくないのに、現は胸先を舐めることを止めてくれない。
「あ、あんっ……や、声が……」
「……声、気になるの?」
乳首を咥えたままで現が聞いてくるので、つい無言のまま何度か首を縦に振った。
すると現が胸を舐めるのを止め、上体を起こす。
気を遣ってくれたのかな、と思ったそのとき、いきなり体がフワリと浮いた。
「でも止めてあげない。ベッド行こう」
「くす……げ、現!?」
軽々と私をお姫様だっこで持ち上げた現は、そのままスタスタとベッドまで移動し、私をゆっくりとベッドに寝かせる。
が、私にはまだ気がかりなことがある。
「あの……で、電気消して」
「ああ、うん」
私に言われて、すぐに現が壁にある照明のスイッチを切った。
室内が暗くなりホッとする。でも、暗くなったことでより、そういう雰囲気になってしまったことに気がつき、胸のドキドキはさらに大きくなった。
戻ってきた現はすぐに私を跨いでベッドの上に膝立ちになり、着ていたシャツのボタンをいくつか外し、一気に頭からシャツを引き抜き半裸になった。
「は、早いよ」
「もう我慢の限界だから。――わかるだろ?」

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