仮面公爵と偽りの花嫁
身代わりから始まる溺愛新婚ライフ♡
【本体1200円+税】

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●著:白ヶ音雪
●イラスト:KRN
●発売元:三交社
●発行元:メディアソフト
●ISBN:978-4-8155-4025-8
●発売日:2020/06/05

仮面で忌まれた公爵は恐ろしいまでの美貌の持ち主で!?

家族に悪魔の子と忌まれていたアイリスは、双子の妹の身代わりで仮面の公爵、ルーカスに嫁ぐことに。だが公爵の素顔は実に美しく、アイリスを宝物のように溺愛する。「大丈夫だ、気持ちよくなるだけで怖いことなどない」優しい彼と結ばれ幸せなアイリス。しかし事実を知った妹が、再び入れ代わりを企てて!?




「あ……、だめ、……ルーカスさま……っんぅ」
 制止の言葉は、瞬く間にルーカスの口内に吸い込まれた。
 男性らしい固く大きな掌が、アイリスの首筋をそっと撫で、くすぐるように下降していく。それと同時に、ぞくぞくと、形容したがい感覚が背筋や脇腹を駆け上っていった。
 そうした初めての経験に、アイリスは自然と恐怖を抱く。
 縋るものを求めて彷徨う掌を、ルーカスが敷布の上にそっと縫い止めた。
 手袋越しに伝わる熱が、アイリスの怯える心を宥めてくれる。
 身体を小さくくねらせながら軽い快感に悶えていたアイリスは、ルーカスの指先が胸の先端をなぞった瞬間、今までとは比べものにならない刺激が背筋を駆け抜けるのを感じた。
「ん、あぁ……ッ」
 彼の口づけから逃れるように顔を逸らし、我慢できず漏らした声は、自分でも信じられないほど甘ったるいものだった。
 普段の声とはあまりに違う。媚びるような響きに驚いたのは、アイリスだけでなくルーカスもだったらしい。
 動きを止めて音もなく自分を見つめる青い目に、かぁっと耳まで熱くなる。
「い、今のは……。わたし、はしたない……っ」
「恥じることはない。可愛い貴女の声を、もっと聞かせてくれ――」
「あ、あ」
 ルーカスの指先が明確な意思を持ち、アイリスの胸の先に触れる。自分でもあまり触れない場所だというのに、彼はまるで新しい玩具を与えられた子供のように、執拗にそこをまさぐり始めた。
 かりかりと爪の先で軽く引っ掻いたかと思えば、指でつまんでこりこりと刺激する。
 引っ張り、押し込み、弾かれるたび、触れられた場所からずくずくと溶けていってしまいそうなほどの熱に侵された。
「薔薇の蕾のようだな」
 ぽつりと零された言葉の意味がわからず視線を落とすと、潤んだ視界の中に、赤色が飛び込んでくる。
 淡い色合いだったはずの乳首が、彼の言うような薔薇色に染まり、つんといやらしく立ち上がっていた。
 この場所に触るとこんな風に色や形が変わるなんて、知らなかった。
 嫁ぐまでの間、教わる時間はいくらでもあったはずなのに、家庭教師からこうした身体の変化を教わった覚えはない。
 それとも、アイリスだけがおかしいのだろうか。
 胸の中を不安が掠めたその時、突然、ルーカスの唇が首筋に吸い付いた。
「あ……っ、あ……っ」
 皮膚の柔らかい部分を、血管に沿うよう舌でなぞられ、戯れのように吸い上げられる。
 人体の急所であるその場所を、時折固い歯の感触が掠め、本能的な怯えに身が竦んでしまう。
 痛みがあるわけでも、ルーカスが自分を害するわけでもないと、頭ではわかってはいた。
 しかし敏感な場所を同時に責められ、怯えと快楽の狭間に肉体も精神も混乱し、敷布の上で大げさなほどに爪先が跳ねた。
「ふ、ぅ……、んぁ、あ、だめ、こんな……っ」
 いやいやと首を横に振るが、聞こえていないのかあえて無視しているのか、ルーカスが行為を止める気配はなかった。
 それどころか彼は、首筋から鎖骨、鎖骨から胸へと徐々に下降し、白くむっちりとした膨らみの際を舐る。
 そしてとうとう、アイリスの赤く染まった固い尖りを口に含んだのだ。
「ひ……ぅ……っ」
 ぬるり、と温かく湿った感触が敏感な場所を包んでいる。
 羞恥で頭が爆発しそうになり、アイリスは堪らずルーカスの肩を押し返そうとした。
 必死の抵抗だったにも関わらず、逞しい身体はびくともしない。
 まるでアイリスを閉じ込める、強固な檻のようだ。
「や……やぁ……っ」
「――ああ、いい香りだ。どこもかしこも、甘い蜂蜜の匂いがする」
 言いながら、ルーカスは乳首を味わうように舐め、しゃぶる。そして、満足そうに笑んだ。
「匂いだけでなく、味も甘い」
「ん、んんン……っ」
 先ほど身体に擦り込んだ蜂蜜油に、味が付いているのだろうか。
 ちゅう、といきなり乳を吸うように刺激され、アイリスは唇を引き結びながら仰け反った。
 恐ろしいほどの快感が腹の奥からせり上がり、口を開けば淫らな声となってとめどなく溢れてしまいそうだ。
「貴女が、同じ寝台で眠っている。そのことに、どれほど我慢してきたか」
「あ……」
「こうして貴女の肌に触れ、その感触を確かめる瞬間を夢想し、何度も自分を慰めてきた……」
 なんだか、とんでもないことを言われているような気がするが、今のアイリスには彼の言葉を咀嚼する余裕など残っていない。
 そうしている内に、ルーカスが空いた手でもう一方の胸をも愛撫し始めた。
 豊かな質量を堪能するよう下から持ち上げ、瑞々しい肌の柔らかさを楽しむよう指を食い込ませる。
「ふぅ、んん……っ、ぁ、だめ、だめぇ……」
 舌と指とで悦楽を与えられ、アイリスは自分でもわけが分からないまま、何度も首を横に振った。
 温まった肌からは一層強く甘い香りが立ち、自分でも噎せそうなほどである。
 溺れるような息苦しさに胸を喘がせるが、ルーカスの愛撫は弱まることなく、ますます露骨になっていくいっぽうだ。
 彼はアイリスの乳輪ごと乳頭を頬張り、いやらしい動きで舐り、音がするほど強く吸い上げる。
「んん――……ッ」

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