乙女ゲームの悪役令嬢に転生したら、
ラスボスの闇の王に熱烈に口説かれました
【本体1200円+税】

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●著:蒼磨 奏
●イラスト:鈴ノ助
●発売元:三交社
●発行元:メディアソフト
●ISBN:978-4-8155-4061-6
●発売日:2021/7/30

やっと私のものになった。もう二度と離さない

大切なもの一つを代償に乙女ゲームの悪役令嬢に転生したロザリンデは、冤罪で国外追放され嵐の船で遭難しかける。すんでのところで闇の国の王ハイドリヒに助けられた彼女は、彼の身の周りの世話を任されて寵愛される。「賢くて美しい、いい女。夜ベッドに忍び込んでやろうかと思うほど」寡黙だが優しいハイドリヒに惹かれていくロザリンデ。だが、ハイドリヒには彼女に語れない秘密があって――!?




「観念して私のものになれ、ロザリンデ」
「あなたは、本当に強引な方ですね」
「欲しいと思ったものは、手に入れるまで諦めないからな」
「……手に入れたあとは、私をどうするのですか?」
 一時の気まぐれで、手に入れただけで満足して、もう要らぬと飽きてしまったりはしない? 
 あるいは、別の女性に心を惹かれて捨てたりはしない?
 ハイドリヒは彼女の不安をかき消すようにキスをして、抱きしめてくれる。
「愚問だな、ロザリンデ。手に入れたら存分に愛でて、慈しんで、二度と離したりはしない」
 夜会で口説いてきた時みたいに、ハイドリヒはきっぱりと言った。
「私の愛を受け入れてくれ、ロザリンデ。お前だけを愛おしむから」
 ――はじめに口説かれた時から、彼の言葉は嘘に思えなかった。本気なのね。
 深呼吸をすると、ロザリンデはハイドリヒをしっかりと抱き返した。
 これまでは、ロザリンデ・ウィステリアの辿る運命に身を任せて、ひっそり生きていこうと思っていた。
 だが、ハイドリヒと出会い、彼の素顔を知って惹かれた。
 ハイドリヒが彼女を選んでくれるというのなら、それに応えたい。側で支えてあげたかった。
 ああ、なればこそ――一度くらいは自分の意思で、この世界の決められた流れに抗ってみてもいいじゃないか。
 いずれアイリリスに心を奪われるはずの、ネブラスカ王の愛を受け入れると。
「分かりました。でも、一つだけ陛下にお願いがあります」
「何だ?」
「私以外の女性を側に置かないでください。もしも、他の女性を見初めて側に置くのなら……その時は陛下のお側にいられません。すぐに城を出て、あなたとは二度と会いません」
 王を相手に条件を出すなどと、不遜だと退けられてもおかしくはない。
 それでも、ロザリンデはこれだけは譲れなかった。
 琥珀の眼を細めたハイドリヒは、ロザリンデの手を取って恭しく唇を押しつける。
「分かった。この先、私の命が尽きるまで、お前以外の女は側に置かない」
「ええ。……では、どうぞ。陛下のお好きになさって」
 破顔一笑したロザリンデは目をぎゅっと閉じて、キスを待つ体勢に入った。
 ハイドリヒの低い笑い声が降り注ぎ、甘やかなキスをされる。
「んっ、ふ……」
「好きにしていいというのなら、私以外の誰も、お前に触れられぬよう閉じこめてしまうぞ」
 彼が不穏な囁きをして、ロザリンデのシュミーズの中へ手を入れてきた。
 柔らかい肌を愛でるように太腿を撫でられ、ロザリンデの指先が小さく震える。
「閉じこめるのは、おやめください……自由を奪われるのは嫌です」
「私がお前の側にいられない時だけだ。そうすれば、誰もお前に手を出そうとは思わないだろう」
「私は身分を剥奪されて祖国を追われた身ですよ。手を出そうとするのは、陛下だけでしょう」
「お前が罪を犯したというのも、私は信じていない」
 シュミーズを剥ぎ取ってロザリンデを裸にしたハイドリヒが、目尻を吊り上げた。
「与えられた仕事を誠実にこなし、ピカロやシュトーもお前を認めている。治療室に通う患者の中には、お前を慕う者も着々と増えているだろう。普段の姿を見ていても、罪を犯すような女に見えない」
「では、私が無実だと言ったら、陛下は信じてくださるのですか?」
「お前を信じる。どうせ無能な王子が濡れ衣でも着せたのではないか」
 無能な王子。ロザリンデを国外に追いやったジェイド王子をそう称する彼の口調には棘があった。
 ロザリンデは目を丸くしてから、ハイドリヒの頭をぐいと引き寄せる。
 ――国を離れることになって、味方なんて誰もいなかった。だけど、彼は私を信じてくれるのね。
 ハイドリヒの顔を豊満な胸に押しつけるようにして抱きしめると、彼が小さく笑って乳房を舐める。前歯で甘噛みしてきた。
「あっ、う……」
「念のために確認するが、無能な王子は、お前には触れていないんだな」
「ええ、一度も」
「本当に愚かな男だ。だが、そのお蔭で、私がお前の初めての男になれる」
「……初めてだと、分かるのですか?」
 ざらついた舌先で乳房をねぶっているハイドリヒの頭を撫でながら問うたら、彼はふっと笑った。
「お前が自分で言ったのだろう。男に触れられた経験がほとんどないと」
「あ、確かに……」
「心配するな。じっくりたっぷり、私のやり方を教えてやる。私はずっと――」
 ハイドリヒは女性らしい肢体を舐めるように見下ろし、肩から腰までの滑らかな曲線を手のひらでじっくりと堪能する。
「それこそ、気が遠くなるほど長い間、お前に触れたくて堪らなかったんだ」
 掠れた声で呟いたハイドリヒは、至高の美術品を愛でるような指遣いで、ロザリンデの白い肌をくまなく探索していった。
「あ……あっ……」

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