覇王の激愛は止まらない!?
辺境の姫ですが皇后にされそうです!
【本体1200円+税】

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●著:藍井恵
●イラスト:藤浪まり
●発売元:三交社
●発行元:メディアソフト
●ISBN:978-4-8155-4067-8
●発売日:2021/9/30

後宮で俺を拒んだ女は初めてだ

南の島国猖麗瓩ら陽帝国の後宮に嫁いだ千羽は、閨で皇帝、威龍の顔を見て驚愕する。彼は以前、千羽の処女を奪って姿を消した男、龍だった。「そうだ。そうやって俺を感じていろ」騙したと憤る千羽に、身分を隠して妃候補の顔を見に行ったら、お前に夢中になってしまったと口説く龍。後宮には妃が既に四人いるにもかかわらず、千羽以外は抱く気がないという龍に、周囲と千羽は動揺して―!?




 今、千羽は青龍殿の皇帝の寝台の脇で、円型の銀の香炉に鼻を近づけていた。
 ――なぜ、ここから龍の匂いが漂っているんだ?
「動くな」
 低いかすれ声がした。
 気づけば、耳のすぐ下に鋭利なものが食い込んでいる。背後から手が回り込み、腹を抱き寄せられた。
 ――やっぱり!
 千羽は上体をひねって後ろを向き、男の頬を手で押しのける。
「おまえ、よくも騙したな!」
 千羽に頬を突っぱねられた男は、龍だった。千羽のかんざしを手にしている。船で捨てられたと思っていたが、龍が持っていたのだ。
 龍は、ここでも無造作に髪の毛を後ろでくくっただけで、以前と違うところといえば、着物が麻から絹に変わったぐらいである。
 ――そういえば皇帝の名は威龍だ。
 龍がかんざしを、千羽の頭頂にある三つ編みの団子に挿した。
「かんざしがないと、皇帝を殺せないだろう?」
 彼の双眸が優越的に細まる。
 ――最悪!
 知らず知らずのうちに皇帝に手の内を明かしてしまった。世継ぎ失格だとつくづく思う。
 龍が背後からぎゅっと抱きしめてきた。
【千羽、会いたかった】
 豊麗語で名を呼ばれれば、すぐさま甘い記憶が蘇る。本当は、ずっとこの温もりが欲しかった。喉もとまで熱いものがこみあげてきたが、ぐっとこらえる。
「千羽も俺と会いたかったんだろう?」
 陽語で問われ、千羽は、はっとした。
 この男は龍ではない、龍だ――。
 千羽は再び上体をひねって、龍の胸に手を突いた。
「本当に皇帝なら、なんであんなところにいたんだ!?」
 両手を取られ、ぐいっと引き寄せられる。頬を彼の胸板に預けることになった。
「千羽に会いに行ったんだよ」
「そんなわけ、ないだろう!」
 手首を龍に握られたまま、千羽は上半身を離す。だが、下肢は密着したままだ。
「そんなこと、ある……」
 龍が瞼を半ば閉じ、顔を近づけてくる。
 千羽はつい、うっとりしそうになって慌てて龍の顔に頭突きを入れた。
「なんなんだ」
 龍が眉をひそめ、頭をぶつけられた口もとを押さえた
「ちゃんと答えろ。なぜ皇帝自ら、豊麗くんだりまで行ったんだ?」
「会いにいったというのは本当だ。辺境の島国の母娘が、この俺に逆らったと聞いて興味をそそられた」
「もしかして、陽人に私を襲わせたのも、おまえの差し金か?」
「ああ。俺の軍に、あんなちんぴらがいるわけないだろう? 演技だよ。憎き陽軍に襲われた哀れなお姫様を助けて油断させたところでさらうつもりだったんだが……あっけなく倒されて度肝を抜かれたよ」
「相手が悪かったな」
 得意げに笑えば、龍が破顔して頭を撫でてくる。
「辺境にいるのに誇りばかり高い母娘と馬鹿にしていたが、俺の知っているどの人間よりも、おまえは魅力的だった」
「辺境、辺境と言うな! 自分を中心に考えすぎだ。こっちからしたら、陽の都のほうがよっぽど世界の果てなんだから」
「そうだ。おまえがいるところが世界の中心だ。俺は感動したんだ。自分より国のことを考える為政者、いや為政者見習いか。そういう娘がいるんだなって」
 ――本当に、こいつは人たらしだ。
 いつも千羽の弱いところを突いてくる。
 龍が顔を傾けた。くちづけの前に手で遮ることもできたはずなのに、できなかった。艶めいた瞳を向けられれば、あの夜の恋情が再燃する。
 唇が唇を覆うように重なり、やがて肉厚な舌が歯列をこじ開けてくる。ゆっくりと口内に入り込んだ舌は以前と変わらないことを確認するかのように中を舐め尽くしてきた。
 ――頭が蕩けそう……。
 唇が離れると、鼻と鼻が触れ合うような近さで龍がこう言ってくる。
「あのときの置き手紙は俺の本心だ」
「あんなの、字が下手すぎて読めなかった」
 彼の目を見ていられなくて、千羽は龍に背を向けた。
 今思えば、外国人だから文字がたどたどしかったのだ。
 龍が背後から抱きしめてくる。腹の上に彼の大きな手が重なっただけで、下肢が熱くなった。しかも、背に躰を密着させ、耳もとで囁いてくる。
【千羽なら、皇帝だって夢中になるよ】
 一語一語を強調するかのように、龍がゆっくりと発音した。
 耳に熱い息がかかり、千羽はぞくぞくと快感に侵される。
「千羽……おまえは俺の子を産んでくれるんだろう? 俺の子を産んで、この国を豊麗のものにするんだろう?」
 ――くー! 私、しゃべりすぎだろ!
 千羽はだんまりを決め込んだ。
「千羽に乗っ取られるなら本望」
 次の瞬間、千羽は上半身だけ寝台に倒されていた。寝台に手を突いて起き上がろうとするが、背後から彼の大きな躰に覆われ、身動きが取れない。
「乗っ取られたいなんて、変な皇帝だな」
 千羽が顔だけ背後に向けると、龍の瞳が憂いをまとっていて、どきりとする。
「そうだ。おまえのせいだ。この三十四日の間、会いたくて会いたくて……気が狂うかと思った。俺の心はもう千羽のものだ」
『俺はもう、おまえのものだ』
 船上でも彼はそう言った。この言葉は忘れようとしても忘れえなかった。恋を知らずに育った千羽には、自分がこの男に惚れているのか、それとも自分が快楽に溺れやすいのか、よくわからない。ただ、龍にこうして自分の全てを肯定されれば、かじかんだ心に陽が差してくるようだ。
 だが、千羽はもう、男に溺れたくなかった。自分の浅はかさがとことんいやになったところだ。
「私は……私だけのものだ」
 それは、なけなしの抵抗だった。
「いい。それでもいいから、これ以上、焦らすな……もう……余裕がない」
 一転して切なげになった声に耳をくすぐられれば、千羽の全身から力が抜けていく。しかも、龍が背後から耳朶を口に含んだものだから、千羽は、ぞくっと小さく背を反らせる。
「三十四日分、責任取ってもらうからな」
 彼の手が千羽の前身頃に回り込み、胸の上の帯を一気に腹までずり下げ、襟を左右に広げる。それだけで乳房が開放された。その先端が敏感になったのは、外気に触れたせいか、それとも甘い予感のせいか。
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ガブリエラシリーズはKindle版・Renta!版・楽天Kobo版・Yahoo!ブックストア版等々にてご購入できます。この機会にぜひご愛読ください。


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2020/12/25に発行しました、現代物TLレーベル・ガブリエラ文庫プラス2作品の各電子書籍ストアでの販売が2021/1/25頃より順次スタートいたします。
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