最高の旦那サマが
夜の大帝王だなんて
離婚ですッ
【本体648円+税】

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●著:斎王ことり
●イラスト:弓槻みあ
●発売元:三交社
●発行元:メディアソフト
●ISBN:978-4-87919-395-7
●発売日:2018/04/25

今夜は君を眠らせない


お見合い結婚した抹理の夫、小田切夏紀は、真面目な会社員。結婚後も誠実で優しいけれど、唯一の悩みは彼と過ごす夜が極端に少ないこと。さては浮気かと彼の後をつけた抹理が目にしたのは、煌びやかなカジノのような場所で〈帝王〉と呼ばれ、ダンサーとして活躍する夫の姿だった。「今さら恥ずかしがることもないだろう」別人のように艶めかしい彼に激しく抱かれて乱される抹理。でも翌朝の彼は何もなかったように接してきて!?




こんなに憮然としている彼を見るのは初めてだ。というか、この瞳の色と髪色では、�牴撞��瓩版Ъ韻垢襪里眸�妙だけれど。
「夏紀……さん。どういうことか……教えていただけると……」
「それは俺が知りたい」
�牴境瓠�その言葉は今までの夏紀のものでもなかった。強気な�牴境瓠2箸悩�まで耳にしていた彼の一人称じゃない。その視線の強さも普段の温厚なものではないし、容姿も�狠鰐�で堅実�瓩箸いΔ發里�らかけ離れている。
そこにいるのは、夜に君臨する雄の黒豹。抹理という�狃�性�瓩紡个靴董↓猊廰瓩任△雖犲膺有瓩任△覘狠豊瓩箸いβ減澆鮃發瓩覿�者の声。
「ここは……どこですか」
「控え室」
「そうじゃなくて、この賭博場は……」
「賭博場なんて陳腐な言い方はやめてほしいな。ここは上流階級に属するものたちの社交の場。人という生物の頂点に君臨するものたちにとって、魅惑的で有意義な娯楽を提供する場所だ」
「人という生物の頂点……?」
「俺は抹理を大事にしていた。抹理に、ただひとつ、お願いしていたことがあるよな」
その外見の違いもさることながら、夏紀はいつもの誠実そうな雰囲気さえなかった。
「おいで」
彼は抹理の腕を掴み、控え室の奥に抹理を引き立てる。
そして鏡の前の椅子に座らせた。
「動くなよ」
夏紀は目の前で服を脱ぎ始める。
「な……夏紀……さ……」
ノックの音。
「帝王。ここにいらっしゃいましたか」
広間にいたバニーガールが顔を覗かせる。
「何?」
「どうしても帝王がいいというお客様がいらして」
彼女はメモを彼に手渡す。
夏紀はそのメモを見て、青い目を冷たく光らせる。
「『普通ならお断りですが、あなた様なら薔薇の数によります』とお伝えしろ」
「はい」
彼女は長いウサギ耳のついた頭を軽く下げる。そして去り際に、抹理にも小さく一礼した。
抹理は、その彼女がどこかで出会った人物だという気がして逡巡する。そしてまさかの人物が思い当たる。夏紀の部下の、あの�狒蠹牒瓩澄H狃�が眼鏡を外して髪型を変え、ウサギ耳をつけたらあの顔になる。
(でも、そんな……まさか……一緒に……ここにスタッフとしているなんて……)
「彼女、ここでも優秀なスタッフなんだ。彼女を一晩、側に置きたいと嘱望する上客も多くてね」
「な……夏紀さん? 欲しいって……どういう意味……ですか」
抹理の声が震える。
「どういう意味って……言葉通りだよ。この�狡觜餃瓩如�側に従い、いいなりになる」
「いいなり……?」
「ここの従業員もダンサーも接客業だからね。お客様に最高の時間を過ごしていただくためにはなんでもする」
「な、なんでも?」
夏紀の青い瞳の色っぽさに、抹理はおかしな動悸さえ覚えている。
「何をするのか……知りたい?」
ここはおかしな場所だ。そして、地味で堅実だと思い続けてきた夫は、さらにおかしい。
彼はわざと着崩していたネクタイを外し、シャツを脱ぎ、ぴっちりと肌に張り付いていた革のパンツを脱ぎ落とす。
抹理が慌てて顔をそらすと、その顎に手を伸ばした。
「今さら恥ずかしがることもないだろう。初めて見たわけじゃあるまいし」
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「は、初めて……です。そんな金髪の夏紀さん……は」
「ずっと秘密だったのに、勝手に入り込んでしまったからね。でもどうだ? 似合うだろう?」
さきほど舞台の上で見せた、灼熱の炎のような彼はどこへやら、今は南極のブリザードのように冷たい空気を放っている。
そして抹理を氷海のごとき青い目で見下ろすと、やおら唇を奪ってきた。
「ん……ふん……ッ」
顔を仰向けにさせられて、自然と開く唇に、彼の舌が潜り込む。
歯茎を舐め上げ、その奥の舌を探り当て、吸い上げてくる。
唾液の絡まりあう水音が、いやらしく室内に響いた。
「ん……あ……ッ」
唇が犯され、舌まで絡めとられ、彼のオモチャになっている。
吸い上げられては舐め回される舌。彼の舌が喉の奥まで塞いでくる。
肉感的な舌の愛撫。まるで舌が彼の好物というように何度も舐めては吸い上げてくる。
唇の端から、二人の合わさった唾液が漏れてくる。
抹理は頭の芯から真っ白になった。
それが激しい口づけの快楽からくるものか、見知らぬ男のようになった夫から、強引に奪われる恐怖によるものなのかわからない。
その激しい愛撫をとにかくやめてもらいたい。そう思って手を彼の胸に当てて押し返す。
夏紀はその手を掴むと、逆に押さえつけた。
鏡に押しつけられた手首は、冷えた彼の手と鏡とに挟まれ、後頭部も鏡に押しつけられる。
さきほどよりもいっそう身動きを封じられた抹理は唇を奪われたまま、彼のもう片方の手で胸元まで愛撫され始めた。
「ん、や……ぁ」
ここは控え室だ。さっきのように、店のスタッフが扉を開けて入ってくるような場所だ。
今また先ほどの女性が突然入ってくるかもしれない。こんなところ、見られたくはない。
「夏紀……さ……」
乳房がぐにゅりと押しつぶされ、その乳首が彼の指の間で摘ままれ、捻られる。
「ん……ッ」
全裸になっている彼の肌が、呼吸で何度も上下している。
ボタンが外され、身に羽織っているだけの彼のシャツの下から、彼の雄そのものが見えている。それは、いやでも目に入るほど巨大にそそり立っている。
「夏……紀……さ」
「ここで……教えてあげよう。君が知りたかった俺の秘密。俺がここで仕事をしているの……突き止めたかったんだろ? 疑ってたんだ」
「ちが……」

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